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「中国アニメ」の類型的整理

 

日中間によるアニメビジネスの歴史は古く、『鉄腕アトム』が中国のテレビで放送された1980年にまで遡ります。中国の改革開放政策に伴い、技術に加え文化も輸出されるようになった時期です。
それから2000年代に入ると、中国における海外アニメのTV放送は大きく制限されるようになり、インターネットが発達するにつれて、海外アニメは次第にTVからネットへと場を移します。

そんなこんなで今に至るわけですが、日中間のアニメビジネスが密接になっているなか、一般的に呼ばれる「中国アニメ」という言葉は非常に曖昧さを帯びています。中国企業のアニメへのアプローチは様々であり、作品によっては「中国アニメ」と指すに相応しくないものもあるからです。
そこで今回は、「中国アニメ」と呼ばれているものを以下の通り大まかに類型化したいと思います。

 

(1)製作出資モデル

これは文字通りアニメを製作するために出資するもので、2015年以降盛んに行われるようになりました。作品例をいくつか挙げると、『聖戦ケルベロス』『エルドライブ【ēlDLIVE】』『異世界食堂』など。他にもまだまだ多くあります。

製作出資モデルによって作られたものを「中国アニメ」と指すのは基本的には誤りで、例えば米国のクランチロールが出資している『あんハピ♪』や『けものフレンズ』を米国アニメと言っているようなものです。これらはあくまで日本の作品や企画が原作、基礎であって、中国その他の海外企業はアニメの一著作権者(窓口権者)という地位にあるだけです。

 

(2)Made in Japan by China(MIJBC)モデル

これは中国企業が中国の原作や企画をアニメ化するために製作費を拠出・出資し、日本のアニメーションスタジオが元請けとなって制作するものです。作品例をいくつか挙げると『霊剣山』『Bloodivores(ブラッディヴォーレス)』『ROBOMASTERS THE ANIMATED SERIES』など。

Bloodivores – TVアニメ『Bloodivores(ブラッディヴォーレス)』アニメ公式サイトがオープン!!10月1日(土)21時よりTOKYO MXにて放送予定!!

これらは中国の作品や企画が原作であり、「中国アニメ」と言って間違いないですね。

 

(3)走出去モデル

 これは中国企業が中国の原作や企画をアニメ化するために製作費を拠出・出資し、中国のアニメーションスタジオが元請けとなって制作したアニメを日本で放送または配信を行うものです。作品例を挙げると、『縁結びの妖狐ちゃん』『EVIL OR LIVE(イーブルオアライブ)』など。

これらはもう正真正銘の中国アニメです。 

 

以上の通り、一般的に言われる「中国アニメ」には類型が様々あり、これらを一言に「中国アニメ」と括るには実際上語弊があるのです。

今日はここまで。

ツイッター @dongmanshangye